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コラム

ショールーミング対策にオムニチャネル!?

~駆け出しデジタル・マーケッターの奮闘記⑪~

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「今日、家電量販のお店で嫌な顔されちゃった」
突然浜松兆次(ハマちゃん)がカミングアウトする。
「どうしたんですか?」
先日チームに参入したばかりの今反田金太郎(コンタン)が尋ねる。

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「いやぁ、店頭で気になった新型のゲーム機があったんだ。性能とかいろいろ説明聞いてたらスグ欲しくなったから、スマホのECサイトでそのお店より安いのを確認して買っちゃたんだよね」
「えっ、目の前でですか?」
「うん。こうスマホでポチっと」
「そ、それってあまりよくないですよ~」

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「もー、なんでハマちゃんはそんなデリカシーのないことするかなぁ」
話を聞いていた山手リネ(ヤマちゃん)も驚いてたしなめる。

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「だって、最近はいつもスマホで買ってるし、それに安かったんだもの……」

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二人にとがめられるような形になり、なんとなく腑に落ちないハマちゃん。
「うーんスマホかぁ。それもわかるけど、せめて目の前じゃなければねぇ……」
「そうですよねぇ。でも今はそんな消費者動向を捉えてお店の方もオムニチャネル化を進めているようですよ」
「確かに。クライアントからの相談も増えているわね」
オムニチャネル?」

オムニチャネルは直訳すると『全販路小売り』という意味だけれども、すべての販売経路(チャネル)を統合する試みのことよ」
「それって、マルチチャネルのことじゃないの?」
「ECサイトや実店舗などあらゆるチャネルを駆使して顧客との接点を持つという意味ではマルチチャネルと同じなんだけど……」
「どこが違うの?」
マルチチャネルはね、それぞれのチャネルが独立している状態なの。在庫管理などの情報が共有されてないから、顧客が購入したい商品をスムーズに提供することができなくて販売機会を逃すことがあったのよ」
「商品がECサイトじゃ売り切れて、店頭にはあったりするということ?」
「そうね。それで今度はクロスチャネルという考え方ができたの。これは在庫管理システムや顧客管理システムを導入し、各チャネルを統合的に管理できる体制のことで、適切な在庫管理が可能になって、機会損失を減少させることに成功したのよ」
「統合管理によって、WEBで注文した商品が配送を待たずに店頭で受けとるなんてことも可能になったんですよね」
コンタンが情報を補足する。
「へ~。それでいいじゃない。じゃあオムニチャネルってなんなの?」
ハマちゃんが疑問をぶつける。

クロスチャネルはね、さまざまなチャネルを企業側が『管理』している状態なの。それに対してオムニチャネルはさまざまなチャネルを顧客がシームレスに『使える』状態を目指すの。だからECサイトでも、どのチャネルでもリアル店舗と同等の接客ができているかを意識して改善していくの」
オムニチャネルの構築で大切なことってなんですか?」
オムニチャネルはね、顧客を獲得して成長するという過去の市場拡大戦略と違って、いかに顧客を囲い込むかを重視するの。それによって顧客と良好な関係を築きファン作ることで成長していこうという戦略なの」
「なるほど」
「だから、顧客とのあらゆる接点で販売経路を意識させない対応が求められるわ。すると顧客はチャネルを選ばなくてよくなり、いつでもどこでも興味を持った商品が購入できるという環境が実現するの」
「そうすることで顧客満足度の向上が図られるんですね」
「そう。それにハマちゃんのようなショールーミングする人への対策もできるようになるわ」
ショールーミング?」
「スマートフォンやSNSの普及によって顕著になってきた消費者の購買行動よ。リアル店舗で確認した商品をその場では買わず、ECサイトでより安い価格のものを購入するといった行動のことよ」
「ほら。ボクだけじゃないじゃない!」
「だからそれを改善しようとしてるんじゃないっ!オムニチャネル戦略で店頭でもWEBでも同じサービスを受けることができれば、顧客行動がつながってショールーミング対策になると考えられているのよ」
「オムニチャネルを導入するには何が必要になるんでしょう?」
「そうね、項目をあげていくと…」

ECサイトの構築

ECサイトを構築していない場合には、まずECサイトを構築する必要がある

マルチデバイスサイトの構築

オムニチャネルでは「いつでもどこでも買える」ことが重要。PC、スマートフォン、タブレットなどあらゆるデバイスで使いやすいサイトを構築。

WEB接客ツールの導入

リアル店舗と、ECサイトでの接客の違いを減らすためには、WEB接客ツールを導入。
適切なタイミングでのサジェスト(提案)や、チャットによるリアルタイム対応などにより、ユーザーが戸惑う瞬間を減らすことが大切。

目的に合わせてモバイルアプリを構築

アプリを作ることにより、WEBサイトでも店舗でも実現できないような体験を提供。
アプリならではの良い体験をどうすれば構築できるかを考える必要がある。

顧客管理システムの導入

リアル店舗においても、ECサイトにおいても共通で顧客を管理できるシステムの導入により、チャネルに依存しないシームレスな顧客対応が可能となる。

在庫管理、注文管理、顧客管理システムの連携

リアル店舗やECサイト、アプリなどすべてのチャネルのあらゆる管理を統合することで、それぞれのチャネルを横断した対応が可能となる。

「すいぶんとたくさんの項目を実施しなくてはならないんですね」
「そうね。オムニチャネルは顧客との接点で顧客により良い体験を提供することが大切なの。そのために現在のチャネルの整理と管理システムの確認。そしてそれぞれの連携を考えていく必要があるわね」
「そうですね。よくわかりました」

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PROFILE

廣瀬 亘

電通西日本

コミュニケーションプランニングセンター

ビジネスデベロップメントディレクター

1996年、鉄道系広告代理店より転職し電通西日本に入社。広島支社にて営業職を務め大手紳士服販売会社、大手移動体通信キャリアをアカウントプランナーとして担当。地域電通発足時に企画営業スタイルを創造する。 その後内勤職としてプロモーションとマーケティングを融合させたソリューション・セクションの立ち上げに従事。2011年大阪本社に異動後コミュニケーションプランニングセンターに所属し新規ビジネスの開発に携わる。近年は、数字では見えないクライアントとユーザーとの関係性。たとえば共感・愛着・信頼が生み出す価値を重視してプランニングすることを目指している。

■日本マーケティング協会 マーケティングマスター

■ウェブ解析士

※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
※このサイトに記載されている社名・商品名・サービス名等は、それぞれの各社商標または登録商標です。

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