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レスポンス広告の極意 第7回 集客①広告そのものに対する集客

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始めの一歩

レスポンス広告を制作する際に「電話番号を大きく入れる!」というのは常識ですが、これは電話をかける際の見やすさのためではありません。単に見やすさだけなら合理的に考えて広告の電話番号表記を電話機のプッシュボタンの数字より大きくする必要はないからです。

電話番号を大きく表記するのは、それ自体がアイキャッチになり、一般広告でなくレスポンス広告であることが、単なる通行人に過ぎない ターゲットにも、ひと目で伝わるからです。同様に「価格を大きく入れる!」というのも、やはり価格そのものがアイキャッチになり、売る広告であること、レスポンス広告であることが伝わるからです。

広告サンプル01:商品価格と受付注文用の電話番号が小さく表記されているので、レスポンス広告に見えない。

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広告サンプル02:商品価格と電話番号が大きくなり、レスポンス広告であることが一目瞭然

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広告サンプル01と02の広告は、一見異なる広告に見えますが、この2つの広告の情報は実は一字一句にいたるまでまったく同じなのです。しかし、広告サンプル01の広告は「一般広告」に見え、広告サンプル02の広告は「レスポンス広告」に見えます。つまり、もし商品の価格競争力に自信がなく、コールセンターのキャパに不安を抱えていたとしても、価格や電話番号の表記を小さくするというのはレスポンス広告としては誤り・・・ということなのです。なぜならそのようにしたからといって価格の高いことが許容されたりトラブルが減ったりする訳ではなく、単にその広告がレスポンス広告であることに気づく層を減らすだけで、それは「広告そのものに対する集客人数を増やすことこそ最優先!」というレスポンス広告の大原則に反するからです。

通行人に足を止めさせる

一般広告の目的はブランドや商品の認知率アップや、見込み客の店舗への集客(広告は手段であり通過点)にあるので、ターゲットが広告の前を通過してくれるだけで目的は達成されます(→後述)しかし、レスポンス広告の場合は、広告自体がゴールなので広告そのものに集客をすることが求められます。そして、あなたの店舗(レスポンス広告)の前を通り過ぎようとしている通行人の足を、広告の魅力により止めさせることを、ここでは〝広告に対する集客〟と定義します。

そもそもターゲットである単なる通行人は、あなたの店舗(レスポンス広告)や、そこに掲載されている商品には興味のない層なので、広告にブランドのロゴマークやパッケージ写真を大きく目立つように表記しても、それを見ただけで足を止めたりはしません。それどころかむしろそれらの情報は、彼らにとって自分達に縁のない情報を見極めるためのアイコンとなってしまう可能性の方が大きいはずです。

逆に、一般広告がブランドのロゴマークやパッケージ写真を大きく表記するのは、それらをはじめからアイコンと認識しているからで、一般広告の目的は、ターゲットに広告が伝える良いイメージと、それらのアイコン(ブランドのロゴマークやパッケージ写真)をセットで記憶させることにあります。なぜならそのようにしておくことにより、ターゲットが店舗を訪れた際、実際の商品と広告で伝えた良いイメージとを、前述のアイコンが結び付けてくれるので、結果的に横に並べられた他の多くの〝似たような〟競合商品を押しのけて選んでもらえるように仕向けられるからです。

したがって、このような事前の態度変容効果(来店以前にブランドや商品に対するグッドウィルを醸成し〝後で買ってもらえるように手を打っておくこと〟)を目的とする一般広告において、広告の前を100万人の通行人が通り過ぎるということは、それだけで十分な成果といえます。しかし〝今、買ってもらうこと〟だけを目的とするレスポンス広告には、店舗という受け皿も、後で買ってもらえるチャンスもありません。

したがって100万人どころか100億人の通行人が、その広告の前を通り過ぎたとしても、それだけでは何の意味もありません。繰り返しになりますが、レスポンス広告に必要なのは、まさに今!その瞬間に通行人に足を止めさせること、すなわち広告そのものに対する〝集客〟で、それができなければ、その広告の中身がどれほど素晴らしい内容であっても、また商品がどれほど優れモノだったとしても、そのレスポンス広告は単なる〝風景〟に過ぎず、そこからは何の価値も生み出されないのです。

通行人は何に足を止めるのか

それでは、何をどうすれば最も強力に、確実にターゲットである通行人の足を止めることができるか・・・について考えていきましょう。

広告サンプル03:販売ではなく”無料サンプル”の訴求広告なので、広告サンプル02の広告より多くの集客が期待できる

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広告サンプル04:初回注文に特別価格が設定されているので、広告サンプル02の広告よりも多くの集客が期待できる

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あなたが製品そのものに特別な自信を持っているなら、あなたは広告で製品の品質や価値について伝えたくなるはずです。もし製品より技術力や最新の工場設備に誇りを持っていたとすれば、それらについて伝えたくなるはずです。同様に、もし会社の歴史や伝統、それらを支える人々に誇りを持っていたとすれば、広告では暖簾やブランドについて伝えたくなるかもしれません。そしてそれらはいずれも良い話なので、一般広告の素材としては大いに使えます。また、特に顧客向けコミュニケーションのコンテンツとして活用すれば、顧客満足度が高まることは間違いありません。

しかし単なる通行人にとってはどうでしょうか。残念ながら、彼らの足を止めるきっかけになるとはあまり考えられません。なぜならあなたや広告主にとって重要な事柄が彼らにとっても重要とは限らないからです。重要なポイントなので、もう一度ターゲットを〝あなた自身〟──広告掲載商品にはあまり関心がなく、しかも次の予定までに時間のゆとりがない単なる通行人──に置き換えて考えてみてください。

たとえば、地下鉄の通路に広告が掲載されていたとします。ブランドロゴと企業名、優れた品質、優秀な人材などといったことが記載されています。しかし、その広告の前であなたは立ち止まるでしょうか。おそらく通り過ぎるはずです。つまり、この種の情報は、通行人にとっては、極めてレレバンシー(※)の低い情報であり、これらをコミュニケーションのきっかけとして、彼らの共感や同調、興味や関心を求めようというのは、 そもそも無理な話なのです。 

ところが「一週間分のサンプルを無料でお配りしています」というメッセージだったらどうでしょう? 「無料だったらもらってもいいかも?」と心が動くかもしれません。

あるいは「今日だけ半額。1日分たった50円!」といったメッセージだったらどうでしょう?「何が半額で何が50円なのかな?」と、これもちょっと心が動くはずです。
さらに店舗の前で実演販売をやっていたら、黒山の人だかり、喚声や拍手で沸いていたらどうでしょう?これにもつい「どれどれ、何をやっているのかな?」という気持ちになるはずです。もちろんすべての通行人に当てはまるとは限りませんが、何人かの通行人の足は確実に止まるはずです。

つまり通行人の足を止めさせるために有効なのは、多くの場合、製品の価値や、最先端の技術、100年を越える歴史やブランド、企業の信頼性ではないのです。もちろんこれらの要素にまったく価値がないとはいいませんし、最終的に顧客を満足させるのが、むしろこれらの要素や価値であることについてはまったく異論ありません。

しかし、見ず知らずの、単なる通行人の足を止めさせるための最初の切掛けに限っていえば、単純に欲望を刺激することや恐怖心を煽ること、好奇心や野次馬根性を刺激することの方が、実際にははるかに有効なのです。

したがって、すでに説明した広告サンプル02の広告よりも、さらにターゲットの欲望に強く訴えかけることを狙った広告サンプル03の「無料サンプルプレゼントの広告」や、広告サンプル04の「初回限定特別価格の広告」の方が、より多くの通行人の足を止められるはずで、結果的により多くのレスポンスを獲得できるはずです。

欲望刺激型のアプローチや、恐怖訴求型のアプローチについては、新聞や雑誌、インターネットなどあらゆるメディアで好例を見かけますが、好奇心や野次馬根性を刺激するアプローチについては、やはりテレビ通販(インフォマーシャル)こそ最強・最適なお手本といえます。

※レレバンシー[Relevancy]
関連性、適合性、適切性のことを指し、著者の場合はターゲットがその商品や、説明方法、訴求方法、表現等について違和感を覚えず、自分にとって相応しいと感じるような場合をレレバンシーが高いとし、レレバンシーの高いメッセージはターゲットの心の琴線に触れると言ったりもする。

次回は、“集客のきっかけとなる14のポイント”についてのご説明をします。

PROFILE

後藤 一喜(ゴトウ カズヨシ)

広告主、メディア、通販業、広告代理店等、さまざまな立場での実務経験と幅広い業種を担務した経験を持つ。㈱カタログハウス在職中は、商品開発や制作だけでなく、多様な通販実務を担当。その後、㈱電通ワンダーマン【現 電通ダイレクトソリューションズ】(企画推進部/クリエーティブ部・部長/執行役員)、㈱ユビキタス・コア(メディアマーケティング部長)、㈱電通イーマーケティングワン【現 電通デジタル】(ディレクター室・室長/クリエーティブ室・シニアマネージャー)を経て独立。現在は㈱B2B2Cにて、レスポンス周りのアドバイザーとして活躍中。

■ウェブサイトhttp://b2b2c.co.jp/

※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
※このサイトに記載されている社名・商品名・サービス名等は、それぞれの各社商標または登録商標です。

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