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レスポンス広告の極意 第9回 集客③ “集客”のきっかけとなる14のポイント その2


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前回は、「“集客”のきっかけになる14のポイント」の中から、①掴みはOK!の強いキャッチ、②お金をあげる、③0円と無料。そして、説明用の広告サンプルとしてなぜ新聞全5段・モノクロ広告を選んだのか・・・ということについて説明しましたが、今回は引き続き“集客のきっかけになる14のポイント」の、④から⑧までについてご説明します。

 【集客のポイント④】オファー(プレゼント・他)をつける 

広告サンプル01:オファーが「優遇金利」という実体の無いモノで、しかも同額の投信を購入しなければならないという条件付きのモノなので、集客にはつながりづらい

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広告サンプル02:もれなく全員が貰えるオファーとして「資産運用キット」という実体のあるモノが、魅力的な写真と説明入りで提示されているので集客につながりやすい

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レスポンスに対する動機付けとして、ちょっとしたプレゼントを用意することが有効であることも、ダイレクトマーケティングの世界では昔からの常識です。プレゼントというと、すぐにロゴマークの入ったノベルティが想像されがちですが、 広告サンプル02のように、説明資料だけでも見せ方によっては十分に魅力的なプレゼントになります。

実は広告サンプル01と広告サンプル02の広告は同じキャンペーンの広告で、資料はいずれの場合にもプレゼントされていたのですが、広告主は説明用資料をセールスツールと捉えていたので、それがターゲットにとってと魅力的なプレゼントになるとは考えなかったのです。しかし配布用の資料の写真を広告に取り込むだけで、定期預金の金利優遇を打ち出しただけの広告サンプル01の広告は、よりグッと魅力的でキャッチーな広告サンプル02に生まれ変わるのです。

また、資料にCD-ROMやDVDが加わると、プレゼントの視覚的魅力は倍増します。こんなに立派な資料がもらえるのなら、セミナーに参加してみよう、相談しに行ってみようと考える層が増えるからです。そう考えると、広告だけでなく資料を制作する際にも、インスタ映えではありませんが、あらかじめ写真映えし魅力的に見えるような工夫を凝らしておくことは、より多くのレスポンスを獲得する上でとても重要なポイントになります。

【集客のポイント⑤】良さそうに見えること  

広告サンプル03:堂々としているが、製品の価値や効果をイメージさせる情報がないので“集客”にはつながりづらい

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広告サンプル04:キャッチだと原材料の写真が相まって、製品の価値や効果がイメージされるので“集客”につながりやすい

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広告サンプル05:キャッチと手作業で作っている写真が相まって、製品の価値や効果がイメージされるので“集客”につながりやすい

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行動を促進させる上で最も重要なのは、ターゲットに「レスポンスすることによって得られる結果や効果、成果といったベネフィット」を具体的にイメージさせることです。売り場でいつもの製品を買うのはその製品が実際に使って良かったからですが、同じ売り場で新しい別の製品に手を伸ばすのは、その製品が〝より良さそうに見えた時〟です。つまり通行人の足を止め、レスポンスさせるかさせないかを決めるのも、広告でその製品が良さそうに見えるか見えないかです。

ところが、よく見かけるのが広告サンプル03のような広告で、特にメーカーの人はこういった、【製品そのものが堂々としていて(中身がではなく見た目が)立派に見える広告】こそ商品を魅力的に見せる広告と勘違いしている場合が多いようです。しかし、広告サンプル03のような広告が価値を発揮するのは、店頭で横に並んでいる、似たような競合商品と区別される必要がある場合だけで、製品そのものが比べられることを前提としないレスポンス広告の場合には意味がないのです。

ターゲットにとって製品そのものが〝良さそうに見える〟のは、ただパッケージが立派に見えるだけの広告サンプル03のような広告ではなく、広告サンプル04の「立派な原材料をこんなにぜいたくに使用している製品だから、きっと良いモノに違いない。」とか、広告サンプル05の「手間を惜しまずに、伝統的な製法で丁寧につくられている製品だから、きっと良いモノに違いない。」の方で、これらの広告の方が、製品の魅力や価値がイメージしやすい広告と言えます。

【集客のポイント⑥】ブランドに頼らない

広告サンプル06:ブランドイメージを打ち出しただけで、肝心な商品の魅力や価値について何も伝えていないので、“集客”にはつながりづらい  

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広告サンプル07:競合商品との違いや比較ポイントをあげ、グラフを用い分かりやすく説明しているので、集客につながる

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また、大企業がダイレクト販売の市場に参入してくる場合、ブランド力だけで勝負(集客)ができると勘違いしていることが少なくありません。しかしブランド力がその価値を発揮するのは売場での話で、売場どころか来店することすらまだ考えていない段階のターゲットに行動を促す上で、ブランド力はほとんど機能しません。 単なる通行人に過ぎないターゲットの心をつかみ、足を止めさせるためには、そうすることのメリットに気付かせなければならないからです。

たとえば、ある日主婦が、いつものスーパーAに行かずに、スーパーBに行くとしたら、それはスーパーBのブランド力のせいではなく、単にその日のスーパーBのチラシの卵と牛乳の価格が、スーパーAよりも安かったからで、ターゲットにいつもと違う行動を促す場合に求められるのは、そのようにすることにより得られるメリットを伝えることです。逆にもし、ブランド力だけで ターゲットに行動を促す・・・集客ができるなら、総合スーパー各社が毎日あれほど多くのチラシを配布する必要はないはずです。

広告サンプル06と07はどちらも学資保険の広告ですが、 広告サンプル06の方の広告はブランド力だけで商品の価値が裏付けられると信じて作った広告。 広告サンプル07の方の広告はブランド力を背景にしつつも〝集客〟を意識し、商品の具体的なベネフィットや安心できる企業であることなどをわかりやすく説明した広告です。

アイキャッチではビジュアルのインパクトに勝る広告サンプル06の方が上かも知れませんが、そこからレスポンスにつなぐ商品の具体的なメリットに関する説明が欠落しているので、結果的にはレスポンスにつなげる説得力で勝る広告サンプル07のレスポンスの方が上回るはずです。

もちろん最終的な結果に対してブランド力が寄与しないはずはないのですが、それはあくまでも後押しをしてくれる力であり、レスポンスのきっかけとなったり、レスポンス自体を牽引してくれる力ではないのです。インターネット広告においても、ブランド力に頼った広告の効率は良くない、プッシュ型ではなくプル型のコミュニケーションにした方が良い結果に結びつきやすいといった話をよく耳にしますが、レスポンス広告の場合もまったく同様です。

【集客のポイント⑦】ターゲットを限定する

イメージを伝える一般広告の場合は、買う人も買わない人も、広告視聴者のすべてがコミュニケーションターゲットです。一方、レスポンス広告の方は販売とかレスポンスをとることが目的なので、最終的には買ってくれる層とかレスポンスしてくれる層だけがお客様です。つまり、そもそも広告視聴者のすべてがターゲットであるとは考えられません。したがって、広告の最初のメッセージがマス的であるよりは、逆にある程度絞り込んだメッセージである方が、掴みの段階でレレバンシーが高まり、結果的にレスポンスにも良い影響を及ぼすことが期待できます。

広告サンプル08:金融資産2億円を超える層は限られているが、ターゲットの自尊心をくすぐることで“集客”につなぐ

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広告サンプル08の「金融資産2億円以上の方へ」というのは、ほとんどの生活者にとっては嫌味にしか感じられない広告ですが、逆に金融資産2億円以上の限られた層にはピンときて、彼らのプライドを大いにくすぐります。しかもその結果、具体的なサービスの説明をしなくても、ターゲット側が勝手にきめ細やかで手厚いサービスをイメージして、期待を膨らませ(結果的にレレバンシーが高まり)集客やレスポンスにつながるはずです。

広告サンプル09:“血圧”を気にしている層には、いやおうなく刺さるキャッチコピーなので“集客”も期待できる

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広告サンプル09の「血圧が高めの貴方に」は、血圧が高めの層だけに刺さる広告で、ターゲットにとっては厭なキャッチコピーですが、いやおうなく自分がターゲットの広告だということがわかるので、目に止まり足が止まる可能性が大きい広告といえます。当然、血圧が正常値以下の層は0.1秒でこの広告を「自分に関係のない広告」と見切りますが、そもそも彼らは対象見込み客ではないので気にする必要はありません。

ブランド広告のクリエーティブの大先輩に、ターゲットを限定した方が効率は良いという話したところ「ターゲットを選別することはコミュニケーションの基本原則に反する」と怒られたことがあります。マス広告(一般広告)の場合、その成り立ちとして、ターゲットをできる限り大きく捉えることが王道とされています。しかし、レスポンス広告においては、むしろターゲットを絞ることこそ王道といえます。

コミュニケーションとしてどちらが正しいのかといった議論は置いておくとして、ダイレクト・レスポンス──販売──に限定して考えれば「選択と集中」の方が効率ははるかに上です。 

【集客のポイント⑧】正しいターゲットを捕まえているのか

広告サンプル10:親は納得するかもしれないが、受験生にとってはピンと来ない広告

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広告サンプル11:受験生本人にとって魅力的に見えるが、親にはピンと来ない広告

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広告サンプル12:学習方法や成果以外のポイントもある。特に小学生の場合にレレバンシーが高い広告

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広告サンプル10から広告サンプル12の広告は予備校と学習塾の広告です。広告サンプル10の広告は卒業生の合格実績をそのまま訴求ポイントに据えたもので、この広告の主なターゲットは学費を出す親です。合格実績は費用対効果を証明するものと言えるので、親の心は動かされるはずです。しかし、そのために具体的に何をどうしてくれるのかについてはまったく触れられてないので、受験生本人にとってはピンと来ない広告ということになります。

広告サンプル11の広告は受験生本人をターゲットした広告で、彼らに対するインサイトが反映されています。志望校別60段階のクラス分けをはじめ、具体的なカリキュラム、メンターやチューターの制度など、親には理解できませんが、本人達にはイメージしやすく、ピンとくる項目がいくつも埋め込まれています。

広告サンプル12の広告は小学生がターゲットの広告で、少子化の影響で年長の兄弟がいない場合が多い彼らが塾に求めるのは、学習指導だけでなく、学校でも家でも満たされない心の通い合いです。優しいお兄さんのような先生やお姉さんのような先生に対するイメージは彼らにとっての学習塾選びに大きな影響を与えるはずです。

次回は「“集客”のきっかけになる14のポイント」の最終回、引き続き【集客のポイント⑨~⑭】までについてご説明します。

PROFILE

後藤 一喜(ゴトウ カズヨシ)

広告主、メディア、通販業、広告代理店等、さまざまな立場での実務経験と幅広い業種を担務した経験を持つ。㈱カタログハウス在職中は、商品開発や制作だけでなく、多様な通販実務を担当。その後、㈱電通ワンダーマン【現 電通ダイレクトソリューションズ】(企画推進部/クリエーティブ部・部長/執行役員)、㈱ユビキタス・コア(メディアマーケティング部長)、㈱電通イーマーケティングワン【現 電通デジタル】(ディレクター室・室長/クリエーティブ室・シニアマネージャー)を経て独立。現在は㈱B2B2Cにて、レスポンス周りのアドバイザーとして活躍中。

■ウェブサイトhttp://b2b2c.co.jp/

※このコラムは執筆者の個人的見解であり、株式会社電通西日本の公式見解を示すものではありません。
※このサイトに記載されている社名・商品名・サービス名等は、それぞれの各社商標または登録商標です。

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