インタビュー

コミュニケーションプランニングセンター

住谷 徳人

Norito Sumitani

統合メディア デジタル・テクノロジー

デジタルと融合した新しいラジオ番組の形

メディア環境の変化で苦戦を強いられるラジオをデジタルコンテンツ化。オン・オフの統合で聴取者とスポンサーの獲得を支援します。

デジタルコンテンツとして戦うラジオへ!

クライアントの課題を解決し、成功に導くことが私たちのミッションですが、時にはメディア側が抱えている課題の解決から成功事例が生まれることもあります。神戸を拠点とするラジオ局「Kiss FM KOBE」で放送中のラジオ番組「10BLOCKS」は、局側の課題から始まり、新しい形のコンテンツとして2018年にスタート。新規スポンサー獲得にもつながり、Kiss FM KOBEにとっても、電通西日本にとっても収穫のあるソリューションとなりました。

きっかけは、Kiss FM KOBEの担当者との「何か楽しいことをしたいですね」という何げない会話から。ラジオ媒体そのものが苦戦を強いられている中、さらにKiss FM KOBEは在阪ラジオ局との競合にも苦戦しており、二重苦ともいえる状況にありました。ラジオ媒体という枠の中だけで戦っていくのは難しく、番組で勝負しても勝てない可能性が高い。この状況を打開するひとつのカギとなったのが「デジタルとの統合」でした。ラジオ番組をWEBコンテンツにしてしまえば、ラジオ以外の場所でも戦えるのではないかという仮説を軸に、「リアルタイムの番組として戦わずに、タイムフリーのデジタルコンテンツとして戦う」という戦略からアイデアを固めていきました。

タイムフリー配信で早朝枠を活用

実は私自身、過去にラジオパーソナリティとして活動していたことがあり、コミュニティFMでレギュラーも持っていました。その経験を生かし、社内で音楽に詳しいスタッフも交え、新しいコンテンツ制作にKiss FM KOBEと共同で取り組むことに。平日の早朝(※本記事公開時点)に空いていた25分の枠を電通西日本で買い切り、コンテンツ制作とスポンサー集めを電通西日本で、編集をKiss FM KOBEで、と役割を切り分けて企画を具体化していきました。

コンテンツ制作にあたっては、内容よりも仕組み自体が変わっている方がおもしろい、という考えの下、打ち合わせを重ねました。その中で「ちょうど10分で完結するコンテンツ」という発想が生まれ、10BLOCKSのスタイルが固まっていきました。具体的なテーマはKiss FM KOBEと企画会議を行い、たくさんのアイデアをだしあいながら決めていきます。重視しているのは「どんなスポンサーを集められそうか」という観点。まずはスポンサーに合ったテーマのブロックを考え、おもしろさで絞り込んでいきます。多くのプロセスを経て、10BLOCKS201810月に放送を開始。番組はリアルタイム放送に加え、radikoを通じてタイムフリーで配信するため、価格が安くリスクの少ない早朝枠の活用という点でも効果的なソリューションにつながったと思います。

オン・オフ統合型の課題解決モデルに

10BLOCKSの放送による大きな収穫のひとつは、Kiss FM KOBEの新たなスポンサー獲得につなげられたこと。電通西日本としても3社の新規スポンサーを獲得し、私たちにとっても実りある取り組みとなりました。また、radikoへの送客を促すデジタル施策の運用により、聴取者も増加させることができました。毎日、10分間のコンテンツを2ブロック放送するため、編集のスケジューリングなどに課題はありますが、取り組むとさらに課題が見えてくるからPDCAが尽きないと、前向きにとらえています。適宜PDCAを回しながら、5年、10年と続く番組に育てていきたいと考えています。

10BLOCKSではラジオというオフラインメディアに、デジタルのコンテンツマーケティングの考え方を融合させることでメディアが抱える課題のソリューションを図りました。リアルタイムでの聴取はキープしつつ、各種WEB広告やWEB施策を活用したradikoへの送客により聴取者を増やす。これは他の媒体社へも横展開できる仕組みなので、スポンサー獲得に苦戦している媒体社の課題解決モデルとして発展させていきたいと思っています。このようにオン・オフを統合したコンテンツマーケティングによるソリューションを提供できるのは私たちの強みの1つといえます。柔軟に色々なことに取り組める組織体系を活かして、今後も新たなモデルを提供していきたいと考えています


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