インタビュー

コミュニケーションプランニングセンター

小林 幹

Miki Kobayashi

クリエーティブ 統合プロモーション

採用難のBtoB企業に効果的な施策とは?

知名度の低さから、人材獲得において不利となるBtoB企業。コアバリューを効果的に伝えるクリエーティブで、採用コミュニケーションを成功へ導きます。

BtoB企業を直撃する人材難

時代の流れもあり、ここ数年でBtoB企業から人材採用に関する相談を受けることが増えてきました。BtoB企業の中には高いシェアやオンリーワンの技術を持ち、広告に頼らずとも業績を維持できるところが少なくありません。そのような企業はこれまでお手伝いをする機会が少なかったのですが、人材採用に関してはやはり課題が深刻化しているようです。
あるスキャナーをコアとしたICT企業は、合同企業説明会で他社と差別化するために「社長と直接面接ができる」という企画を打ち出そうとしていました。しかし、学生への知名度が低い中では効果が出ないと感じ、「それよりも御社がどのようなマインドを持って、何を行っている会社なのかが伝わるようなスローガンを作った方がよい」と提案。スキャナーの「取り込む」という機能と就活生の心情をリンクさせ、「とりこまれるな」というメッセージ性のあるコピーとビジュアルを制作しました。クライアントからは「このような提案は初めて受けた。このくらいインパクトのあることをやらないと目に止まらない」と評価いただき、デジタル施策にも展開させていただきました。

企業のマインドを伝えるスローガンを開発

ある鉄筋に特化した製鉄会社からは「合同企業説明会のブースで学生に素通りされる。何とか足を止めさせたい」という相談をいただきました。そのメーカーは長年にわたって営業エリアで高いシェアを維持しており、これまで広告らしい広告をほとんど出してきませんでした。そのため、学生はもちろん、その親世代にもほとんど認知されていない企業でした。私がまず気になったのが、その企業の理念や事業内容が伝わるようなスローガン的なものがなかったこと。製造しているものは資材ですが、その先にはさまざまな社会インフラがあり、多くの生活者の暮らしに関わっているので、そのことを伝えれば魅力を感じてもらえると思いました。そこで、鉄筋コンクリートをイメージしたイラストで「LIFE」の文字をビジュアル化し、「街の骨格をつくる仕事」というコピーを添えて提案。クライアントのコアバリューを分かりやすく伝えることにしました。
また、ヒアリングを重ねていると、離職率の低下に向けた職場環境の改善に10年以上前から取り組んでいることが分かりました。職人気質のイメージが強い業界ですが、若手社員が相談しやすい雰囲気づくりや、メンタルに配慮したシフト管理など、先入観を覆すファクトがたくさんあったのです。それらを効果的に伝えるために社員を起用したポスターも作成させていただきました。

企業の中に眠る「宝」を発掘

提案したビジュアルに対しては「今までにない提案」と評価いただき、合同企業説明会でも多くの動員につながりました。また、面接に来る学生の質の変化にも手応えを感じていただけたようです。
BtoB企業の採用に携わって感じたのは、クライアントの中に「宝」と呼べるファクトがたくさん眠っていることです。クライアントにとっては当たり前のことでも、外の世界から見たら非常に新鮮で訴求力があるケースも少なくありません。そのようなファクトを発見することがコピーライターの重要な仕事だと思います。採用広報においては、企業の持っている価値を学生にも伝わるようにかみ砕いて伝える必要があります。学生に分かりやすいということは、世間一般にも伝わりやすいということなので、BtoB企業にとっての採用ブランディングは企業ブランディングとほぼ同義だと感じています。従って採用コミュニケーションを入り口に、その企業全体のコミュニケーションをサポートすることも効果的だと思います。BtoB企業の中には「うちに広告は必要ないので、電通西日本にお願いしたいことは特にない」と思われているところも多いのですが、そのような誤解を払拭し、コミュニケーション全般でご相談いただけるように努めていきたいですね。

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